サンタ・マリア・ヴェルジネ・デッラ・クローチェ・アル・テンピオ祈祷堂（フィレンツェ）

フィレンツェのサンタ・マリア・ヴェルジネ・デッラ・クローチェ・アル・テンピオの歴史的建造物は、サンタ・クローチェ広場の近くに位置し、豊かな歴史を有しています。中世にはテンプル騎士団の病院として使用され、その後、1343年に設立されたフィレンツェの兄弟団「サンタ・マリア・デッラ・クローチェ・アル・テンピオ」の本拠地となりました。ロレンツォ・イル・マニーフィコやミケランジェロ・ブオナローティ・イル・ジョーヴァネなどの著名人がこの団体に関わっていました。

オラトリオの建築様式は建設当時の時代を反映しています。シンプルな外観は不規則な石材と紋章で飾られた木製の扉を特徴としています。内部は単一の身廊、テラコッタの床、トラス構造の屋根を備えています。壁にはピエトラ・セレーナ石で作られた扉があり、内陣の近くには歴史的出来事を記念する碑文が設置されています。

1928年に制作された背面のフレスコ画は、この兄弟団を讃えるもので、「栄光のマドンナ・デル・ジッリオ」やフィレンツェの城壁、ポルタ・サン・ニッコロ、アルノ川が描かれています。傷んだフレスコ画には、兄弟たちと法王エウゲニウス4世、聖フランチェスコなどの著名人の2つの行列が描かれており、1966年の洪水により深刻な被害を受けました。