アリアドネ・アウフ・ナクソス

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AUG 2026

 

リヒャルト・シュトラウス(1864–1949)
アリアドネ・アウフ・ナクソス
1幕のオペラ(序曲付き)、作品60
(作曲:1911–1912年、第2版は1916年初演)
台本:ヒューゴ・フォン・ホフマンスタール
新制作

 

あらすじ

プロローグ

プロローグの舞台は18世紀のウィーンの邸宅。ある貴族が、熱心な若手作曲家に依頼したナクソスのアリアドネの神話を上演し、客人をもてなそうとしている。オペラの後にはコンメディア・デラルテを上演する予定だった。音楽監督は反対するが、執事は演目は変更しないと答える。オペラと喜劇の準備が始まる。作曲家はツェルビネッタに魅了されるが、彼女はコンメディア・デラルテの代表であり、興味を示さない。ツェルビネッタもまた、オペラの公演に飽き飽きした観客を楽しませなければならないことを承知しており、乗り気ではない。

さらに事態を複雑にするのは、執事の登場だ。彼は、主人がオペラと喜劇を同時上演したいと告げる。作曲家は絶望するが、ツェルビネッタは妥協案を思いつく。喜劇役者たちはナクソス島を訪れ、テセウスに見捨てられた哀れなアリアドネを慰める一座となる。作曲家は抵抗するが、ツェルビネッタは彼を誘惑し、そのまま去っていく。若者は舞台に一人残され、演奏開始の笛を聞くと宮殿から逃げ出す。

 

オペラ

アリアドネはナクソス島でテセウスに見捨てられ、エコー、ドリュアス、ナイアデスといったニンフたちが慰めようとするが無駄だ。彼女を見たハーレクインは、現実を受け入れるよう促す歌を歌う。アリアドネはさらに悲しみに暮れ、死を祈るが、喜劇役者たちは彼女を励まそうとあらゆる手段を講じる。ツェルビネッタは彼らを退け、アリアドネにだけ語りかけ、彼女も見捨てられたと主張する。しかしアリアドネは耳を貸さず、ツェルビネッタを一人残して洞窟に逃げ込み、一行と共に去っていく(アリア:偉大なる王女)。

突然、エコー、ドリュアス、ナイアードが現れ、バッカス神を乗せた船の到着を告げ、アリアドネを洞窟から出るように誘う。アリアドネは彼をテセウス、次にメルクリウス、そして最後に死の神と勘違いする。バッカスは同意するが、二人は互いに愛し合い、去っていく。ツェルビネッタが登場し、観客に教訓を説く。新しい恋人は皆、神々のように見える、と。

プログラムとキャスト

アンサンブル
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

キャスト
ケイト・リンドシー – 作曲家
エリーナ・ガランチャ – プリマドンナ / アリアドネ
エリック・カトラー – テノール / バッカス
ツィーイ・ダイ – ゼルビネッタ
ヨハネス・ジルバーシュナイダー – 執事長
クリストフ・ポール – 音楽教師
ヨナス・ハッカー – ダンスマスター
レオン・コシャヴィッチ – ハーレクイン
マイケル・ポーター – スカラムッチョ
ルーカス・エノック・レムケ – トゥルッファルディーノ
セオドア・ブラウン – ブリゲッラ
ジャスミン・デルフス – ナイアード
アンヤ・ミッターミュラー* – ドリアード
マルレーネ・メッツガー – エコー
その他

YSP参加者

 

クリエイティブチーム
マンフレート・ホネック – 指揮
エルサン・モンターグ – 演出 / 舞台 / 衣装
ヘニング・シュトレック – 照明
ルイス・アウグスト・クラヴェン – ビデオ
ティル・ブリーグレブ – ドラマトゥルギー

モーツァルトの家

モーツァルトのための劇場、旧ザルツブルク祝祭小劇場はオーストリアのザルツブルクにある劇場。2006年モーツァルト生誕250年を記念して「モーツァルトのための劇場」と改称された。なお日本では モーツァルトの家 とも呼ばれる。1960年に完成した隣接する祝祭大劇場とともに、ザルツブルク音楽祭の主会場である。

 

1924年ザルツブルクの建築家エドワルト・ヒュッターにより、ザルツブルク宮廷の旧厩舎が改築され、最初の 祝祭劇場を使用したフーゴ・フォン・ホーフマンスタールの神秘劇が、マックス・ラインハルトの演出で開催された。翌1925年には、すでにクレメンス・ホルツマイスターによる改修が行われ、現在まで続く祝祭劇場の重要な利用目的、つまりドーム広場で開催される「イェーダーマン」が雨天の場合の上演場所が確保された。同年、祝祭劇場でブルーノ・ワルター、カール・ムック、フランツ・シャルクの指揮による3回のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の公演が行われた。祝祭劇場でのはじめてのオペラ公演は、1927年ベートーヴェンの没後100周年にちなみ、フランツ・シャルク指揮、ウィーン国立歌劇場の出演で「フィデリオ」が上演された。1936年の改修記念として、再び「フィデリオ」がトスカニーニの指揮で上演された。ちなみに両方の公演ともロッテ・レーマンがタイトル・ロール(レオノーレ)を歌った。1939年の改修記念として、カール・ベームの指揮によるリヒャルト・シュトラウスの「ばらの騎士」が上演された。

1960年祝祭大劇場の完成とともに、これまでの祝祭劇場は「祝祭小劇場」と改称され、モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」やリヒャルト・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」などの比較的小規模のオペラの舞台となった。1963年の改修記念として、ロリン・マゼールの指揮によるモーツァルトの「フィガロの結婚」が上演された。この時点でのホールの規模は1,324の座席と60の立ち見席である。

2006年ルクセンブルクの建築家フランソワ・ヴァレンティニにより最も新しい改修が行われ、これまで長年の課題であった、フェルゼンライトシューレと祝祭小劇場の同時使用が可能になった。(従来までは同じロビーを利用していた。)改修記念公演としてニコラウス・アーノンクールの指揮による「フィガロの結婚」が上演された。またモーツァルト生誕250年を記念して、「祝祭小劇場」は「モーツァルトのための劇場」(と改称された。客席は拡張され、現在の座席数は1,495席、立ち見席85である。

なお日本では『モーツァルトの家」とも呼称されるが、「モーツァルトの生家」あるいは「モーツァルトの住居」と紛らわしいため、より的確な名称が望まれる。NHKでは『モーツァルト劇場』と呼んでいる。

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